手彫りこね鉢の製造過程

山源木工で製作している木鉢は「秋山木鉢」と呼ばれる秋山郷で古くから伝承されてきた工芸品です。
職人がすべて手作業で製作しており、その製作期間は乾燥を含めると一年以上となります。
数少ない職人の伝統の製作工程をご紹介します。

こね鉢作りの行程 (解りやすいので日本最大木鉢の写真を使っています)

内側・外側共に手彫りの良さが出ています。特に内側は、手彫りによる細い筋が無数に入れてあり、粉をこねた時に木鉢に付くのを最大限に押さえられます。
外側にも筋が入れられ、長年使っても飽きの来ない手彫りを協調した美しいデザインになっています。


(1)木取り
栃の大木を縦に切ります。(写真は通常の木鉢の大きさ)

(2)型取り
少し楕円に型取りします。生木(乾燥させていない)を使うので、乾燥工程の時に、木目の方向で縮み方が違います。長年の経験から完成時を見越して型取りをします。

(3)荒彫り
ある程度の深さになるまで、斧で掘り下げます。

(4)手彫り
丁寧に形を整えながら慎重に彫っていきます。内側、外側の形が整ったら、じっくりと自然乾燥させます。

(5)仕上げ彫り
乾燥を終えた木鉢の内側に秋山木鉢の特徴である細い筋を入れ、美しさと機能性を向上させます。

(6)側削り
最後に形を整えながら側面を削ります。

こね鉢の手彫り風景動画
長く使うコネ鉢は飽きの来ない重みのある本格手彫り木鉢がお勧めです職人が実際に彫っている姿を動画でも御覧になれます。